＞ 戦後のごたごたでそのまま来ていた土地の処分をしようと思い、困り果てております。
さまざまな問題があるようです。
まず、祖母所有の建物に祖母の弟嫁が同居しており、その者の立退についてですが、結論は何らの立退料を支払う必要はありません。「居住権」と云う権利は法律上ありません。一般に居住権と呼んでいる権利は所有権であったり賃借権、使用借権の総称を云っています。この場合、使用借権は認められますが祖母から「引っ越してくれ」と云えば何の抗弁もできません。
裁判すれば簡単に勝訴しますが、実際問題として裁判することも大変ですが理論上権利のないものなのです。それを踏まえたうえで話し合って下さい。
以上は祖母の家に祖母の弟嫁が同居していた場合のお話ですが、そうではなく、地主Ａの土地の上にその祖母の弟嫁の方が自分の所有する建物がある場合は祖母がその弟嫁の方に「明け渡してくれ」と云うことはできません。
次に、祖母の建物が祖母の土地と地主Ａとにまたがって建てられており、２０年以上、Ａが黙認しているなら、その部分は時効取得で祖母の所有の土地です。ただし、これは裁判して勝訴判決をとらないと登記できません。もっとも、Ａと任意な話し合いができれば裁判する必要はありません。