しょうこさんの居住している建物は祖父名義で相続されていても相続登記がされていないようです。まず、誰と誰が相続しているか明らかにしなければなりません。その点、戸籍簿謄本を持ってお近くの司法書士にお尋ね下さい。
問題は、土地所有者である父の兄からしょうこさんに立ち退きを求めることができるかどうかですが、それは父の兄が祖父の相続人であるかどうかによって変わります。父と兄は兄弟で祖父から見れば実子であるなら、父の兄は建物の持分権を所有していることになりますが単独では立ち退きを求めることはできません。ただし、銀行から抵当権の実行（競売）があれば父の兄は建物の持分権だけですから法定地上権をもって対抗することはできません。つまり、明け渡さなければなりません。これは土地を競売で買受けた者が建物収去土地明渡時に同時に建物から退去を求められれば、と云うことです。
詳細に説明すれば本一冊になりますので省略しますが要するに、建物の権利が相続によって煩雑になっていますから立退料云々の前に、それらの権利関係を明確にする必要があります。
なお、最後の最後は明渡の必要があるように思われます。持分関係にあることや使用借権であると思うからです。高度な専門知識のある者を交え、話し合って下さい。