立退料の額は、賃貸人に明渡の正当理由があるかどうかによって大きく左右されます。今回の場合は、老朽化が著しく進んでいるなら正当理由となるかもしれませんが。
この記事を読んで、半年ほど前、私の実際にあったことを思い出しました。私は、少々傷んでもあることだしその建物を取り壊し新築に建て直そうと思い立退料を差し上げるから立ち退いてほしいと要求したところ相手も拒否し裁判所の調停まで持ち込んだわけですが結論は６ヶ月据え置き、立退料１０００万円支払い引っ越してもらいました。印刷業をしており２５年程貸していた建物です。
この実際にあった例からもわかるように、事業をしておれば、それだけの地盤もできあがっており、引っ越すことで将来の営業の不利も補填する必要があります。住居用と違い営業実績にも立退料に反映していかなければならないことは云うまでもありません。
１０００万円でも「立ち退かない」と云えば裁判しても勝ち目がなかったのでやむを得ず承諾しました。