Re: 地上権と賃借権

投稿者:窪田徹郎
投稿日:2002年7月31日 08時48分48秒
リモートホスト情報:pee4b35.tokynt01.ap.so-net.ne.jp
総務課長さん氏の投稿「 地上権と賃借権」に対するフォロー記事です

(内容)

> 当方も賃貸で土地であったり建物を借りていますが、
> 1.どのような契約だと地上権になり、賃借権となるのか?
> 2.営業店舗として賃借する場合、もっともリスクの少ない借り方はどのような方法を取るのがいいのか?

建物では地上権と云う契約はありません。土地は地上権と賃借権の2つがあります。最初にこのことを確認しておいて下さい。
地上権と賃借権はどちらもお金を支払いその代わりに土地を利用していいと云う契約ですが、決定的に違う点は地上権は物権契約で賃借権は債権契約です。物権なら譲渡、転貸、模様替、建替、その他何でも地主の承諾なくできます。後者はそれら全て地主の承諾が必要です。このように大きく違い地主としては物権契約は敬遠し実際の契約は99%以上は賃貸借契約です。
「どのような契約だと地上権になり、賃借権となるのか?」との点ですが、まずタイトルとして「地上権設定契約書」「賃貸借契約書」となります。地上権では「設定」と云う文言がありこれは物権を意味します。内容としては所在、面積、期間、地代、など一般的なこととなりますが地上権は「この契約は地上権の設定契約である」と云うことが本文になければ通常の賃貸借契約とみなされます。一番興味深い点では地上権設定契約すれば地主が否定しても土地に対して地上権の登記をすることができます。この点、賃貸借契約なら地主が承諾しない限り登記はできません。
以上で、土地は貸すなら賃貸借契約、借りるなら地上権が理想ですが、実務では地上権の設定契約は非常に希です。


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